コラム
独立行政法人福祉医療機構の新型コロナウイルス対策支援について
先般、福祉・医療関係施設の事業者が利用できる『福祉貸付事業』(詳細はこちら)についてご紹介しましたが、この融資制度を運営する独立行政法人福祉医療機構(以下、WAM)では、新型コロナウイルス対策の支援も行っています。
WAMの支援策は、“新規貸付”と“既往貸付の返済猶予”から構成されており、他の公的融資制度(日本政策金融公庫、民間金融機関の信用保証付融資等)よりも手厚い支援内容となっています。
【新規貸付】
〔メリット〕
新規貸付については、特に下記2点がWAM独特のメリットです。
- 売上推移とは関係なく、利用者数が5%以上減少している場合も対象。(売上5%以上の減少なら、もちろん対象)
- 一般的な融資制度は法人単位(1法人1件の融資申込み)ですが、WAMは事業単位で申込み可能。
例)A法人(デイサービス、グループホーム、訪問介護の3事業を運営)の場合
A法人全体での売上や利用者数が5%以上減少していなくても、デイサービスと訪問介護の利用者数は5%以上減少しているといった場合には、デイサービスと訪問介護の事業ごとにそれぞれ必要な金額を申込み可能です。
〔融資条件〕
貸付金の限度額 | 有担保:限度額なし 無担保:6,000万円 |
貸付利率 | 当初5年間:3,000万円まで無利子(3,000万円超の部分0.2%) 6年目以降:0.2% |
返済期間 | 15年間 (据置期間5年以内) |
【既往貸付の返済猶予】
6 か月間(事業者の状況に応じて更に最長3年間)の元利金について返済猶予の相談ができます。WAMでは、通常の金融機関のリスケ(元本返済計画の見直し)と異なり、利払いも猶予の対象になります。
【コラム】
先般、WAMの『福祉貸付事業』を取り上げた時には、相談窓口が全国で2拠点(東京本部:東日本の事業所・全国のNPO法人、大阪支店:西日本の事業所)しかないことをデメリットとしてお伝えしましたが、融資相談から申込みまで、すべての手続きが電話・郵送等の非対面で行えることは、このご時世ではメリットとして捉えるべきかも知れません。
非対面での手続きは申込みの敷居こそ下がりますが、書類次第で審査結果が決まるシビアな側面もございます。申込み方法等でお困りのことがございましたら、当事務所までお気軽にお問い合わせください。