コラム

出生時育児休業(愛称:産後パパ育休)について

改正育児・介護休業法が今年度から段階的に施行されており、10月1日からは目玉政策の1つである「産後パパ育休」がスタートします。

【休業期間・対象者】

  • 子の出生後8週間以内(ママの産後休業中)に最大4週間まで休業することができます。
    なお、8週間の数え方は下記のとおりとなります。
    ◇出産予定日より子が早く産まれた場合出生日から出産予定日の8週間後まで
    ◇出産予定日より子が遅く産まれた場合出産予定日から出生日の8週間後まで
    また、最大4週間の取得については2回まで分割可能です。分割する場合は原則、初回取得時に2回目もまとめて申請しておく必要があります。(10月1日からは、従来の育児休業(原則、子が1歳になるまで)も分割して2回取得することが可能となります!)
  • 対象者は、下記2点の例外に該当しない従業員(なお、実子を出産した女性は対象外ですが、養子等で出産をしていない女性は対象です。)
    例外1:8週間経過日の翌日から6か月以内の退職が決まっている有期雇用従業員
    例外2:労使協定により制度の対象外とした次の従業員

    ・入社後1年未満の従業員
    ・産後パパ育休の申出後、8週間以内の退職が決まっている従業員
    ・1週間の出勤日数が2日以内の従業員

【休業中の就業】

産後パパ育休の期間中、労使協定を締結することにより、会社は従業員を就業させることができます。当然ながら、従業員の意に反するような就業は避ける必要があります。

〈就業させることができる一定の範囲〉
・就業させることとした日(就業日)の合計日数が、産後パパ育休期間の所定労働日数の2分の1以下
・就業日の労働時間の合計が産後パパ育休期間における所定労働時間の合計の2分の1以下
・産後パパ育休開始予定日とされた日または産後パパ育休終了予定日とされた日を就業日とする場合は、当該日の労働時間数は当該日の所定労働時間数未満

【出生時育児休業給付金】

産後パパ育休期間中とその後の育児休業期間中には原則、給与収入がなくなりますが、要件を満たせば雇用保険の育児休業給付金を受給できます。育児休業給付金のうち、産後パパ育休期間に対応する部分を出生時育児休業給付金と言います。

〈育児休業給付金の主な受給要件〉

・育児休業開始前2年間に雇用保険被保険者期間が通算して12か月以上あること
・有期雇用労働者は、休業開始時に同一事業主のもとで1年以上継続雇用されており、かつ、子が1歳6か月になるまでの間に労働契約が終了することが明らかでないこと

〈育児休業給付金の支給額〉

・休業開始時賃金日額※✖支給日数✖育児休業開始から6か月まで67%(6か月経過後は50%)
※休業開始時賃金日額:原則、育児休業開始前6か月間の賃金合計を180で除した額

【社会保険料の免除】

育児休業期間中は、社会保険料(厚生年金保険料+健康保険料)が自己負担分および事業主負担分ともに免除されます。しかも、将来の年金額の計算において、免除期間中は保険料を支払ったとみなされるため、将来受け取る年金額は休業開始前と同じペースで確実に増えていきます。

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◇就業規則の改定
◇労使協定の締結
◇助成金の獲得
・両立支援等助成金(出生時両立支援コース[子育てパパ支援助成金])
・両立支援等助成金(育児休業等支援コース) 等々